21卒の就活はインターン重視+通年採用が広がる可能性
前回、以下のような記事を書きました。
就活の流れが大きく変わるかもしれないという話でしたが今回はその続きです。
就活のスケジュールを定めた「就職活動の指針」の公表をやめるべきだとの意見を
経団連の中西会長が発表しました。
多くの企業が定められたスケジュールよりも早い段階から実際は採用をしており、
就職活動の指針は守られていたわけではありませんが、
指針の発表の取りやめが正式に決定すると、
企業の採用活動の時期がバラバラになる可能性があるという内容です。
これを受けて日経新聞が緊急調査で90社に聞き取り調査を行いました。
その結果が報道されていたのでこの記事で取り上げます。
半数がルールが必要。また半数が通年採用を検討。
就活ルールが必要と回答したのは約55%
回答者数が78社なので、約43社が必要と回答しました。
新聞記事のタイトルには 「必要」5割超 という書き方をしているので、
どちらかと言えばこれまでの流れを変えない方が良いのではないかという、
ニュアンスを含ませているように感じます。
続いて、
通年採用の導入を始めている・検討しているのは47.7%
回答者数が88社なので、約42社が通年採用を導入・検討していることになります。
そもそも経団連に加盟していない企業は守っていない
主要企業90社に調査を行ったとあるので、
アンケートの対象は学生からの人気や知名度の高い大企業が多いかと思われますが、
日本には400万近くもの企業が存在していると言います。
今回の調査が全ての日本企業の就活に対する総意なのかというと
必ずしもそうとは言えません。
就職活動の指針について報道されるときは
経団連に加盟している企業が指針を守るかどうかという意味合いでの話が多く、
そもそも経団連に加盟していない企業や中小企業は、
就活ルールなど無視して早い時期から採用を行っています。
そうしなければ、ただでさえ外資系企業は3年の秋から採用をスタートしていますし、
日系の大企業と同じタイミングで採用を始めても
知名度や人気で勝る企業に学生が集まってしまうからです。
そうしたこれまでの流れがあることを鑑みると、
今回の調査について、
アンケートを行う対象をさらに増やした場合に「就活のルールが必要」と答える企業は
減少するのではないでしょうか?
ルールがなくなるとどうなるのか?
結論から言えば、通年採用が広まることに加えて
大学の2年、3年からのインターンシップが重視されるのではないでしょうか?
春に就活を一斉にスタートする現行のルールがなくなると、
就職活動が早まることで学業への悪影響があると大学の関係者が懸念している。
このように上記の日経新聞の記事にはありますが、
大学4年生の7月末頃は試験があることは企業側も把握しています。
確かにできる限り早く採用を決めてしまいたいですが、
試験日程と就活が被ったことで単位を落として留年になったとなれば
せっかく採用したのに企業側も困ってしまいます。
なので、なるべく試験日程に影響のないように配慮する必要が出てきます。
そのため、一括採用がなくなる=学業に悪影響がでるとは限りません。
しかし、7月の試験が終わり、夏休みに入る頃にスタートしたのでは、
他に比べてスタートが遅すぎるでしょう。
となると、2年生や3年生のうちから参加できるインターンシップのプログラムを増やすのではないでしょうか?
そうなれば学業への影響は少なく、企業側も早くから採用活動に励むことができます。
前回の記事でも書きましたが、
21卒の学生は3年生になってから就活のことを考えればいいやと思っていると、
思いの外、厳しい就活を強いられる可能性があります。
ですので、今の段階から就活に関する情報を集めておくべきでしょう。