仕事と就活のメモ帳

就活とか仕事の話とか

正義と悪について考えさせられる作品「ジョーカー 許されざる捜査官」の感想

スポンサーリンク

2010年に放送された

「ジョーカー 許されざる捜査官」を見ました。

個人的な解釈をかなり交えて感想を書き残します。

見たことがある人向け。

   

 

あらすじ

ざっくりあらすじを書きますと、

主人公の伊達(堺雅人)は、法では裁けない人間を代わりに裁く人。

方法は麻酔銃で眠らせてある場所に運び、二度と社会には戻らせない。

自分の行いが罪であると自覚しながら、それでも続けている刑事です。

 

キャリアである宮城(杏)の教育係をしつつ、イケカン(イケてる鑑識)の久遠(錦戸亮)とともに、事件に立ち向かいます。

伊達と久遠は二人で協力しながら、裁きを与えていますが、

宮城はこのことを知りません。

 

日々、事件と悪人たちにあたる主人公たちですが、元警察のルポライターや、

伊達の同期であり宮城の兄でもある男が殺された事件との関わりが徐々に明るみになりながら、

ジョーカーと呼ばれる警察内に潜む組織を追い、話が進んでいきます。

 

名演技

第1話の裁きを受ける犯人です。

 

自白をする場面で、セリフとともに漏れ出てくる笑いが悪役らしさを出してて、

かなり強烈な印象が残った。

レオンでのゲイリーオールドマンのような怪演を彷彿とさせます。

 

レオン 完全版 [Blu-ray]

レオン 完全版 [Blu-ray]

 

 

お決まりのセリフ

こういう作品には決め台詞があります。

コロンボは「もうひとついいですか?」(見たことないけどね)

他にも「龍が如く」の桐生。

運が悪かったんだよ。お前らは

龍が如く

龍が如く

 

 

小学生の頃見ていた世界ウルルン滞在記の、

出ぇ会ぁったぁぁ〜〜〜〜」ってナレーション。忘れられない。

 

トランスポーターの必ず破られる3つのルールもセリフじゃないけどお決まり。

トランスポーター (字幕版)

トランスポーター (字幕版)

 

 

こういう様式美は大好物です。

毎回いつセリフを言うのか、今か今かと焦れながら待つのがシリーズ物の作品の楽しみかたのひとつですよね。

ジョーカーでは、

お前に明日はこない」と、「そうじゃないかもしれない」の二つでした。

 

伊達にとってのラーメン

伊達(堺雅人)は、ジョーカーとして裁きを与えるとき、

必ずあるお店でラーメンを食べます。

ドラマによくある、登場人物が行う儀式のようなものです。

食事の前のお祈りみたいな。

 

大抵、こういうのは何かしらの意味が込められているんじゃないかと勘ぐります。

が、イマイチその意味がわからずじまいでした。

裁きの前にいつも食べるかというと、そうではなく、

裁きを下した後に食べることもあったからです。

意外とルーズな決まりごとだなと思い、

ただ単に儀式として食べているだけなのかとも思いましたが、

 

最終回の次、総集編を兼ねた最終回のその直後の話(特別編)を見て分かりました。

作中で「お前にとってラーメンは、十字架みたいなもんか」と、

三上(大杉漣)に言われています。

たぶん、伊達にとってのラーメンとは自分に対する罰です。

違うかもしれないけど、そう解釈しました。

 

ジョーカーの存在意義は、法では裁けない人間を代わりに裁く、というもの。

6話と7話、それから、犯人が元教師の画商さんの回(何話か忘れた)で、

伊達が自分の行いがどういうものか考えさせられています。

法で裁けない人間は、いつか必ず、また良からぬことをする。

それを防ぐためにジョーカーとして行動するものの、

いかな悪人といえど、裁きを与えることで悲しむ人(家族など)がいるということを、

再確認するために、ラーメンを食べているのでしょう。

 

伊達がラーメンを食べるその店は、

彼が初めてジョーカーとして裁きを下した男の妻の店です。

この店で奥さんをみて、悲しむ人間がいることを確認し、自分の罪を省みています。

 

正義と悪

正義と悪というのは、様々な作品でテーマとして取り上げられます。

作品を多く見ているわけではないので、別に多くを語れるわけでもないですが、

こうして面白い作品を生み出してくれるこのテーマは偉大。

 

正義しかないという意味では禁書は面白い作品ですよね。

新約になってからは読んでいないですが、

敵として現れたキャラクターが、

次は引き起こした事件の理由が明かされるとともに味方になる。

なんと悪が存在しない。

仕事に慣れてきたら落ち着いて現在発刊されている分まで改めて読み直したい。

とある魔術の禁書目録(インデックス) 1 (ガンガンコミックス)

とある魔術の禁書目録(インデックス) 1 (ガンガンコミックス)

 

 

伊達は正義か悪か

最終回の後、総集編を兼ねた直後の話があります。

逮捕された三上に伊達が面会しますが、

別れ際に忠告されます。「組織をさぐるな」と。

 

自分の意に反したことにはだんまりを決める伊達なので、

結局、三上のバーで、久遠と井筒( 鹿賀丈史)の3人で

ジョーカーについて調べるところでシーンが終わります。

 

法で裁けない悪人を裁く。というジョーカーとしての役割を果たしつつも

そのことに納得できないから調べ続けるのだと思います。

伊達は「俺のやっていることは罪だが、間違っているとは思っていない」

とは言っていますが、「悪」とは言っていません。

三上は「必要悪」といい、ジョーカーのことを探らないことに決めましたが、

二人に違いが生まれました。

伊達は自分の正義を貫くことに決めたのでしょう。

 

JOKERが生まれた理由

作中では、警察OBたちによって作られたジョーカーという組織がある。

という情報しかありません。

どうして、この組織が作られたのか?

気になるところです。

 

ジョーカーとは、警察の裏の顔。

法で裁けない悪人を裁くための組織です。

実行犯は伊達や三上たちのことですが、

そのバックには警察のOBたちがいます。

18億円もの裏金を作って、一つの島を地図から消し去り、

私設刑務所を立ててそこに不起訴になった犯人を送り込みます。

 

その存在が明かされそうになると、「口封じ」を行っています。

口封じのために葬られた人間は主人公たちに近い人で、

「許せん!」ってことで振り回されたのが主人公たちですが、

そもそもジョーカーが作られた理由は、警察OBたちの正義によるもの。

だったと思います。

 

明るみに出ると、さすがにまずいので、結局悪いことをしてしまいました。(口封じ)

が、それがなければ、伊達たちの考えと同じように、

法の裁きを免れた悪人を裁き続けたはずです。

じゃなければ、18億円もつぎ込んでわざわざ私設刑務所は作らないでしょう。

 

こういう組織というのは基本的に裏で糸を引く悪い奴らとして描かれます。

いや、今回も悪い組織なのですが、

たぶん、悪人を捕まえられず納得できない血の気の多い人がいたんじゃないかと。

本当のところは描写されていないのでわかりませんが。

 

以上。ジョーカーの感想でした。

気になったら見てください。適当に検索でもしてみると見つかるかも。