電力自由化の話題が少ない理由を考えてみる

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先日この記事を拝見しました。

www.yutorism.jp

電力自由化についてネットで話題になっていないことをテーマにした記事ですが、

電力やエネルギーをテーマにしている研究室に所属しているので、

恐縮ですが、せっかくなので知っていることを少し書きたいと思います。

 

  

 

 

そもそも電力自由化とは?

近頃話題になっている電力自由化ですが、

実は電力自由化は2000年よりも前からすでに始まっていました。

20年近く前から段階的に行われてきたのですが、

最近取り上げられている電力自由化は、

「電力システム改革」という名前で3段階に分けて改革を行うという内容で、

2010年代に入ってから始まり、現在進行形で進んでいます。

 

そして今回の電力自由化は、

これまで行われてきた自由化の最終段階に近づきつつあるもので、

その内容は電力の小売の完全自由化です。

この小売の範囲に入っているのが、コンビニや一般家庭などで、

一般の電力消費者と大きく関係しています。

 

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これまでの電気事業制度改革について

 

この図を見ると、

黄色いエリアが自由化された部門。

ピンクのエリアが規制が残っている部門になっているのですが、

自由化された部門(黄色いエリア)が、年が進むにつれて大きくなっています。

そして画像の下の方にあるピンクのエリアを見ると、

ここに家庭部門が含まれており、

この部分が今年の4月以降に自由化されることになります。

 

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 電力システム改革について

 

東電や関電以外の会社(新電力と呼ばれていますね)は、

以前から電力を販売することはできていたのですが、

今回の自由化のおかげで、家庭にも自由に電力を販売できるようになりました。

このことを受けて各メディアで電力自由化が取り上げられるようになっています。

 

これらを二言でまとめると、

昔から自由化やってたよ。

今回は一般の消費者に大きく関係があるよ。

ということになります。

 

ネットでは消費者向けのコンテンツが好まれる

では、どうしてネットでは電力自由化の話題が少ないか?

ということについてですが、

 

ブログなどネットで何らかのトピックを扱う場合は、大雑把に分けると、

単に趣味だったり専門で書いている場合と、アフィリエイトで広告収入を得ること、

この二つにわけられると思います。

 

趣味としている人や専門家が書いた内容は、

その分野の基礎的な知識をまとめたものから制度や法律での議論まで、

色々あるとは思いますが、

普段生活している分には興味を持たないような、小難しくて専門的な内容が多く、

当然、一般の人が興味を持ちにくい話になってしまいます。

 

それに対してアフィリエイトを使って広告収入を得ることを目的とした記事の場合は、

紹介するサービスを購入してもらうために、前者よりももっと身近に、より消費者の視点に沿った内容のコンテンツを作ります。

 

それは携帯電話やクレジットカードをみると、納得できると思います。

キャリアの2年縛りのある契約をやめて、SIMフリーの携帯に変えるとなった時、

次はどの会社と契約すれば良いのか?という情報が欲しくなります。

データ通信の量はどれくらいなのか?

通話機能も含めるのか?

各々の利用状況を入力させ、その情報から最適なものを紹介するサイトがありますし、

クレジットカードでいえば、他のポイントと統合できるかとかマイレージが溜まるのかといった比較がありますよね。

 

これらのように、

必要な情報を代わりに調べてまとめておいてくれているサイトが価値を持つので、

ブログなどで紹介されるときには、消費者にとって何がお得か?というのを比較して、

分かりやすく説明したコンテンツを伴って提供されることが多いです。

 

今回の電力自由化で言うと、一番の例は電気料金です。

自由化によって契約する電力会社を変更できるようになった時、

消費者にとって重要なのは、いかに料金を安くできるか?

というところにあります。

(ちなみに、電力会社という呼び方は今後変わっていくかもしれません。

発送電分離という言葉と関係がありますが、詳しい話はまた書きたいと思います。)

ネットで電力自由化が話題になる時というのは、

電気料金が安くなるか、ということをテーマにした記事を中心に広まるはずです。

 

電力自由化の話題が少ない理由

らくからちゃさんの仰るように、

電力自由化がネットで話題になっていないように感じるのは、

ブロガーやアフィリエイトを生業としている人々に向けたアフィリエイトプログラムがまだ充実していないことに理由があると思います。

これがなければわざわざ調べて書こうという人も増えません。

 

実際にA8やアクセストレードでもプログラム検索をしてみたところ、

それぞれ2,3件あるかないかといったところで、決して多いとは言えない状況です。

それでは、どうしてアフィリエイトプログラムが少ないかというと、

まだ自由化されていないからということに尽きると思います。

実際に自由化が行われるのは4月からなので、当然といえば当然の話かもしれません。

 

各社サービスの傾向としては、

電力の販売をするだけでは不十分ということで、

ガスや携帯の通信料金と抱き合わせにすることにしたり、

ポイントを貯められるようにするなどの付加的なサービスをつけよう。

という流れになっているようです。

今はまだ施行前ということもあり、4月以降に反応を見ながら試行錯誤で整っていくんじゃないかと思います。

 

しかし、自由に契約を変更できるようになったからといっても、

すぐに変更する人がどれくらいいるのでしょうか? 

この記事ではガス会社からの訪問があったことから電気料金の比較をされています。

www.landerblue.co.jp

 

この記事では電気料金はそこまで変わらない。とのことでした。

この変化をどう感じるかは人によってそれぞれだと思いますが、

実際に変更してもあまり料金が変わらないと感じ、

徒労感ばかりが残るようでは契約の変更にメリットを見出すことができません。

下手をすれば、料金が前よりも高くなる可能性だってあります。

自由に販売できるというのは自由に値段の設定をつけられるということでもあります。

地域によっては競合の数が少なく、一つの企業による独占状態が続いて、

他の地域よりも高い価格になることもないわけではありません。

 

この辺の、実際に契約を変更してみて料金がどう変化したか、

という実体験を伴った話が出てくるまでは、消費者も手を出すことができず、

なかなか一般では話題が広まりにくいと思います。

 

いつ頃から話題になるのか

では、いつから話題になるのか?ということについてですが、

自由化されるといっても、電力を安定的に供給できるのかといった問題や、

一部独占状態が起こる可能性もあるので、消費者の保護を目的に、

2020年までは電力料金の規制が存在することになっています。

そのため、ネット上でホットな話題になるには、

 

4月の電力自由化の施行。

実際に契約を変更した体験談が出てくる。

料金規制の廃止。

各社の小売向けのサービスが充実・多様化する。

アフィリエイトプログラムが増える。

電気料金の比較サイトが増える。

 

これらの段階を踏んだ後になるのかなーっと思います。

 

 

専門家がコラムを載せているサイトがあるのでご紹介。

www.kankyo-business.jp

今回書いたような自由化や、電気事業に関わる話から

太陽光や風力などの再生可能エネルギーの事業者の取り組みまで色々と書かれてます。

無料で読める記事もあるので、

ご興味がある方は少し覗いてみては如何でしょうか?

 

最後に

時期的にも研究室のテーマと相性が良かったので、

電力の自由化についてブログに書こうと思っていました。

実家暮らしなので電気料金の比較とかはあまり興味がなく、

どちらかというと電力自由化そのものについての話に興味があったりします。

学部生が書くような内容なので、勘違い・誤情報がある可能性もありますが、

内容の正誤に気をつけながら、少しずつ電力自由化の話を書いていこうと思います。

 

 

 

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